- 仮想通貨管理のウォレットアプリとは
- 仮想通貨管理のウォレットアプリを使うメリット
- 持ち運びに便利
- 支払いに便利
- 仮想通貨管理のウォレットアプリを使うデメリット
- 取扱仮想通貨の数が少ない
- セキュリティーが高いわけではない
- スマホが壊れた際にアクセスできない
- 仮想通貨のモバイルウォレットを使う際の注意点
- バックアップを必ずとっておく
- アプリの口コミや評判を見ておく
- スマホの管理に気をつける
- 仮想通貨のウォレットアプリ一覧
- Bitcoin Wallet
- Mycelium
- Copay
- Coinomi
- Green Address
- Jaxx
- Bread Wallet
- IndieSquare
- 【編集部イチオシ】ginco
- ウォレットアプリを使ってみよう!
仮想通貨管理のウォレットアプリとは
お財布ですから、仮想通貨の出し入れもできますし、残高もすぐわかります。
技術的な話ですが、仮想通貨のウォレットには仮想通貨自体は入っていません。代わりに仮想通貨をひき出したり送金したりするための秘密キーというものが保管されています。
ウォレットには以下のように、いろんな種類があります。
- ウェブウォレット
インターネット上にアカウントを開設して利用 - デスクトップウォレット
PCに専用ソフトをダウンロードして利用 - モバイルウォレット
スマホにアプリをダウンロードして利用 - ハードウェアウォレット
USBなど専用機器を利用 - ペーパーウォレット
秘密鍵などを印刷した紙で保管
最初の3つを「ホットウォレット」、残りの2つを「コールドウォレット」と呼びます。
ウォレットアプリは、上記のモバイルウォレットを指し、「Google Play」や「App store」からダウンロード・インストールして使います。
基本的な機能は、仮想通貨取引所や他のウォレットとの仮想通貨の送受信や仮想通貨の使えるお店での決済などです。
以下では、ウォレットアプリのメリットやデメリット、主要な製品などをご紹介します。
仮想通貨管理のウォレットアプリを使うメリット
持ち運びに便利
スマホで使えるウォレットですから、何と言っても持ち運びが便利です。
デスクトップウォレットを使うにはPCを持ち運びする必要がありますが、PCはどうしてもかさばりがちです。
ウェブウォレットであればスマホのブラウザでも使えるかもしれませんが、PCでの操作性には及ばず、使い勝手の面で二の足を踏むことになります。
ウォレットアプリであれば、仮想通貨の送金や入金確認の操作をストレスなく行うことができます。
常に携帯しているわけですから、いつでもどこでも必要な時に仮想通貨の送受信や残高確認ができて非常に便利です。
支払いに便利
仮想通貨の送信アドレスの生成では、QRコードも同時に作成してくれる場合もあります。
パソコンなどではQRコードを撮影するのはそんなに簡単ではありません。
スマホではQRコードの扱いが非常に簡単です。カメラでQRコードに焦点を当てれば内容を認識してくれます。
したがって、仮想通貨の送信ではアドレスを手で入力して間違うといったことも防止できます。
また、国内ではまだ少ないのですが、仮想通貨で支払をする場合もスマホであれば、バーコードやQRコードを使って簡単に済ませることが可能です。
仮想通貨管理のウォレットアプリを使うデメリット
取扱仮想通貨の数が少ない
ウォレットアプリの数がまだ十分でないのと合わせて、取り扱える仮想通貨の数も限られています。
ビットコインはどのウォレットアプリでも扱っていますが、アルトコインを扱えるウォレットアプリは限られています。
また、主要な仮想通貨であってもきちんと取り扱えるかを確認したうえでダウンロードおよびインストールする必要があります。
例えば、100種以上の仮想通貨を取り扱えるウォレットアプリでもRippleやNEMには非対応だったりします。
セキュリティーが高いわけではない
ウォレットアプリはホットウォレットに属しており、オンライン環境下で仮想通貨の管理を行うことになります。
したがって、オフラインで仮想通貨の管理を行うハードウェアウォレットやペーパーウォレットに比べるとセキュリティは低いと言われており、安全性には配慮が必要です。
2018年5月には、実際にウォレットアプリで盗難被害が発生しています。
元社員がスパイウェアを仕込んだ不正なアプリをリリースして秘密キーを盗み、それを使って仮想通貨を手に入れたとのことです。
スマホが壊れた際にアクセスできない
スマホが壊れると、当然のことながら、仮想通貨にアクセスできなくなります。
最悪、全ての仮想通貨資産を失うことになり兼ねません。
スマホにカバーを付けたり、うっかりして水につけることがないように、スマホは大事につかましょう。
そして、必ず、バックアップを取って保管しておきましょう。
次章で説明するように、バックアップを使って、他の装置に仮想通貨を復元することができます。
また、マルチシグ対応のウォレットアプリであれば、スマホ以外の装置にもアプリをインストールして連携することで、スマホが壊れても仮想通貨を失うことを防ぐことが可能です。
仮想通貨のモバイルウォレットを使う際の注意点
バックアップを必ずとっておく
ウォレットアプリをダウンロードしてインストールしたら、必ず、バックアップを取得しましょう。
バックアップを使えば、スマホが故障しても別の機器に仮想通貨を復元できます。
バックアップの方法はウォレットアプリによって異なりますが、アプリから提示される復元ワードをスマホとは別の装置や手段で記録して保管するというものが多いです。
また、PDF等の文書を印刷して保管するコールドウォレットタイプの方法と連携するものもあります。
さらに、バックアップ自体の管理をきちんと行い、どこにしまったっけ?ということがないようにしましょう。
機器の故障などは、バックアップ取得後かなり時間が経ってから発生することが多いので、その時になって慌てないように、日ごろから保管場所を確認するなど管理には気を付けましょう。
そんなに時間と手間は取らないはずです。
アプリの口コミや評判を見ておく
「Google Play」や「App store」に記載されているウォレットアプリの紹介は、簡単な記述で概要のみを記載しています。
これから具体的な利用イメージや機能をつかむのはなかなか難しいと思います。
そんな場合は、ウォレットアプリに関するユーザーの評判や口コミを見るのが手っ取り早いと思います。
また、「Google Play」や「App store」には、ウォレットアプリの評価がコメント付きで掲載されています。
内容をチェックしてからダウンロードするかを決めても良いと思えます。
特に、対応する仮想通貨の種類については慎重に確認して、自分の保有する仮想通貨を扱っているかを確認しましょう。
スマホの管理に気をつける
デメリットでも説明しましたが、スマホが故障しては元も子もありません。
日頃からスマホ自体を壊すことのないよう、取扱いや管理に気をつけましょう。
また、スマホの紛失にも注意が必要です。スマホを置き忘れたりした場合は、残念ながら戻ってくる保証はありません。
そして、ウォレットアプリに限ったことではありませんが、操作中の画面は他人に見られないように、画面に覗き見防止シートを貼るなどしても良いかもしれません。
仮想通貨のウォレットアプリ一覧
ウォレットアプリ | 日本語対応 | セキュリティー | 対応通貨 |
---|---|---|---|
Bitcoin Wallet | ○ | PINコードロックのみ | BTC |
Mycelium | △(iOS非対応) | コールドストレージ機能、出金制限機能あり | BTC |
Copay | ○ | マルチシグ搭載 | BTC |
Coinomi | ○ | ソースコードが非公開 | BTC/ETH/BCHなど100種類以上 |
Green Address | × | コールドストレージ、マルチシグ対応 | BTC |
Jaxx | × | ホットウォレット | BTC/ETH/ETCなど51種類 |
Bread Wallet | △(アイフォンのみ) | コールドストレージ | BTC |
IndieSquare | × | ブロックチェーンのテクノロジー使用 | BTC/XCP |
ginco | ○ | コールドストレージ | BTC/ETH/BCHなど17種類 |
Bitcoin Wallet
- ビットコインの保管・送金専用アプリとして実績がある
オープンソースのアプリであり、blockchain.infoやBTCXのベースになっています。
実績を有するので安心して使えます。 - 送金相手をアドレス帳で管理できる
一度送金したことがある相手はアプリ内のアドレス帳に記録されます。
アドレスの入力が楽になります。 - 円以外の通貨との換算ができる
円以外の通貨との換算を即座に行え、海外とのやりとりに便利です。
Bitcoin Walleは、初めてのモバイルビットコインアプリとして人気があります。
クライアント型を採用しており、ウェブサービスもクラウドも必要ありません。
取引機能はありません。

Mycelium
- コールドストレージ機能をサポート
ビットコインの送受信をしない間はネットワークから切り離せますので安全です。 - ペーパーウォレットでBTCのオフライン管理可能
暗号化してPDFに出力可能です。
また、暗証番号を更新した際には約2日間はバックアップできません。 - 2014年にBest Mobile App賞を受賞
Best Mobile App賞を受賞するなどセキュリティに優れています。 - HD(階層的決定性)をサポートしている
HDをサポートしており、複数のウォレットを作成できます。
MyceliumはBTC専用のウォレットです。
Android版とiOS版で、アプリの会社が異なり仕様に違いがあります。例えば、iOS版は日本語不可です。
取引機能はありません。
Copay
- マルチシグ対応:複数人での共用ウォレットとして活用可能です。
- HD対応:アプリ内に複数のウォレットを持つことが可能です。また、各ウォレットの名称や背景を設定できます。
- 送金時のパスワード設定可能:送金時にパスワードを設定可能であり、パスワードを設定しないと送金できないようになっています。
Copayでは、海外の仮想通貨取引所であれば取引が可能です。

Coinomi
- 100種以上の仮想通貨に対応
ビットコインを始め108種類もの仮想通貨に対応しています。 - 使い方がわかりやすい
画面構成や操作が緒間的にわかりやすく使いやすい点が特徴です。 - ソースコード非公開
過去にハッキングを受けたことにより、ソースコードが非公開となっています。
従ってセキュリティの面ではやや不安が残ります。
Coinomiでは取引は不可です。

Green Address
- コールドストレージ機能をサポート
使用時以外はインターネットから切り離せるコールドストレージ機能をサポートしています。 - マルチシグに対応
マルチシグに対応しています。 - Segwitに対応
モバイルウォレットとしては初めてSegwitに対応しています。
これにより、手数料の削減が可能となります。
Green Addressは取引は不可です。

Jaxx
- 50種類以上の仮想通貨に対応
マイナーな仮想通貨にも対応しています。
ただし、Android版とiOS版で対応する仮想通貨に違いがありますので留意が必要です。 - マルチデバイス対応
スマホ以外にPCやブラウザと連携可能なマルチデバイス対応をしています。 - ホットウォレット
ホットウォレットとなっており、過去に仮想通貨流出被害が発生しています。
Jaxxでは取引は不可です。

Bread Wallet
- セキュリティ機能
PINコード・指紋認証・ペーパーキーといった3重のセキュリティ機能を有しています。 - 日本語に対応
ヘルプも日本語対応しておりわかりやすくなっています。 - 操作性が良い
送金時の読み取り用QRコードを大きく表示するなど、操作は非常にシンプルでわかりやすくなっています。
Bread Walletでは取引は不可です。

IndieSquare
- カウンターパーティー(XCP)に対応している。
ビットコインのほか、カウンターパーティー(XCP)に対応しています。 - 日本語対応
日本語に対応しています。 - 独自トークン発行
ウォレット内で分散型取引所を利用したり独自トークンを作成することもできます。
IndieSquareでは、発行した独自トークンに関するトレードが可能です。

【編集部イチオシ】ginco
- 日本で開発されたウォレットアプリ
日本語のわかりやすいUIで、仮想通貨の「入金」「送金」「管理」が可能です。 - 想定する用途
・取引所から仮想通貨を送金し、保管する
・飲食店やECサイトでの決済に利用する
・個人間で仮想通貨をやりとりする
・仮想通貨資産のポートフォリオを確認する - クライアント型を採用
クライアント型のため、登録不要です。
gincoは、BTC、ETH、ERC20トークンに対応しており、今後対象は拡張予定です。
また、取引は現時点では不可です。
ウォレットアプリを使ってみよう!
仮想通貨取引所では、年に一回以上大きなハッキング事故が発生しています。
自分は大丈夫だろうと思いがちですが、取引額が増えてきたら、自前のウォレットを準備してそこに保管することを考えた方が安全です。
一方、仮想通貨取引をそれなりの頻度で行うユーザーには、自分のウォレットと仮想通貨取引所の口座間で仮想通貨の送受信を行なわないと取引できないことは不便に感じるかもしれません。
現在は、取引機能を有するウォレットアプリはまだ少数ですが、今後、増えてくると想定されます。
まずは、口コミや評判を見ながら、自分の仮想通貨を扱えるウォレットアプリをインストールして、ウォレットアプリに慣れておいてはいかがでしょうか。
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