ロシアのスパイ、活動に仮想通貨を使う
ロシアのスパイ活動や元スパイへの暗殺疑惑など最近TVで目にする方も多いのではないでしょうか?
アメリカ当局もロシアのスパイ7人を各国のサイバー攻撃に関わっていたとして起訴していた事が3日に判明しました。
アメリカ司法省によると、スパイ達はFIFAや化学兵器監督機関、世界アンチドーピング機関、アメリカ国内の原子力企業などを標的にしていたとの事で、世界を標的にしたハッキング攻撃と情報工作を行ったとしてロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)の局員7人に対し起訴を行った模様です。
その後の司法省の発表による詳細を見ると「ハッキング、電信詐欺、なりすまし、マネーロンダリング」といった容疑でさらにその活動に仮想通貨を使っていた事がその後の調査で判明しました。
なお、ロシア側は今回の報道を受け「ただのスパイ恐怖症だ。」と一蹴しています。
どのように仮想通貨を使ったのか?
起訴状をさらに詳しく見てみるとロシアのスパイ達は
「ビットコイン(BTC)のような仮想通貨の匿名性の高さを利用し、構築した複雑な取引網を使い、共謀して資金洗浄をしていた。」
「ビットコインを使う事で共謀者らが銀行など従来の金融機関を使わずに済み、身元や資金源を偽り隠ぺいする事が可能になっている。」と指摘しています。
さらにスパイ達は購入記録を辿り身元が割れる事を避けるため数百個ものメールとアカウントを取得し使い、実際にその中のいくつかは取引情報の追跡と関連する企業への支払いに使われていた事がわかっています。
それだけではなくスパイ達はハッキングなどに使うサーバーやドメインなどを購入する資金源を確保するためにマイニングまで行っていたとの事です。
2016年の大統領選にもビットコインを使用
今回の起訴の数か月前にもロシアのスパイ12名が2016年の米大統領選挙時にハッキングやサイバー攻撃を行ったとして起訴していますがその時も仮想通貨を利用していた事が分かっています。
民主党に対するハッキング攻撃に使うサーバー費用やdcleaks.comと言うサイトの登録費などをマイニングなどで捻出していたと指摘しています。
ちなみにヒラリー・クリントン氏のメール流出事件は記憶にある方も多いと思いますがこのメールサーバーを管理していた所はdcleaks.comです。
このようにテロの活動や諜報活動などによく使われる傾向は今だにあるものの、仮想通貨の規制に関してアメリカ国内においては現在州によって異なる傾向にあるのが現状なので国による統一した規制が望まれます。
【参考】
US DoJ Charges 7 Russian Intelligence Officers With Crypto-Funded Hacking Attacks
Grand Jury Indicts 12 Russian Intelligence Officers for Hacking Offenses Related to the 2016 Election
CoinHackの新しいサービスができました!
投資家の方に向けて「仮想通貨の最新価格が知りたい」「取引所毎のスプレッド差が気になる」「時価総額ランキングを確認したい」「価格が大幅上昇した通貨が知りたい」を解決するためのサービスを提供開始しました。
誰でも簡単にチャートによる仮想通貨価格の一覧比較や仮想通貨取引所の一覧比較を行なうことができます。是非利用してみてください!